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聖エドワードの死「ベッドフォード公の聖務日課書」より

ベッドフォードの画家は1420〜30年代のパリでベッドフォード公のために豪華な時禱書や聖務日課書を制作したことでそう呼ばれている。
質量ともに多様な作品を長期にわたって制作したこの工房の影響なのか、1410年頃のパリで「ベッドフォード的傾向(トレンド)」と呼ばれる、ランブール兄弟ほど創意に富んでなく、ロアンの画家ほど特異でもない、折衷的画風が生まれている。(ガストン・フェビュス作「狩猟の書」など)
「ベッドフォード公の聖務日課書」は大部のソールズベリー用聖務日課書で、現在712葉が残されている。トロワ条約でフランス・イギリス王となった幼王ヘンリー6世のフランス摂政となった叔父ベッドフォード公がパリ用時禱書(大英図書館)、ミサ典書(パリ・コミューンで焼失)とともにパリの工房に発注したもの。
右図は10世紀のアングロ・サクソン王エドワード2世の死を扱ったもの。義母である先王の妃の命で殺されたエドワードは埋葬された後に奇跡を起こして殉教録に入れられた聖人。
世界美術大全集10 ゴシック2 1420年代